音声合成にもいろいろあって、VOCALOIDみたいに音素を切り貼り加工するものやCeVIOみたいに歌い方をまねするものなど手法は様々。
その中でも原始的な方法として「収録した音声をそのまま再生する」というのもある。例えばカーナビ。あれはよく「300。メートル先。右。方向です」といった感じで不自然に区切ってしゃべるが、「300」「メートル先」「右」「方向です」と収録したものをそのまま並べて再生しているようなイメージだ。
そんな原始的な音声合成の中でもひときわ異彩を放ってやがるのが「JP Idol Call」というKONTAKT用音源。ドルオタがライブでやってるオタ芸の音声を収録した音源。すでにコンセプトが謎過ぎる。
4人のドルオタ×3チームで合計12人のコール音声が作れる。チームごとに音量調整もできるので、4人のコール、8人のコールというのも可能。
で、この音源なんかやたらエフェクトが載っている。
・ピッチ:音程を変えられる。フォルマントは維持しないので、音程を高くすると「ドルオタ(ショタ)のコール」という謎音声が出来上がる。
・ステレオ:音声の広がりを変えられる。モノから100ワイドステレオまで。
・サチュレーション:ディストーションに近い。「デスボでコールするドルオタ」という演出ができる。いつやるのかは知らない。
・リバーブ:アイドルがどんなステージに上ってるのか知らないのでわからないが、このリバーブはたぶんアリーナではない。
ちなみにこの音源シリーズには「JP Animesong Call」という、声優/アイドルっぽい音源もあって、「JP Animesong Call」と「JP Idol Call」を組み合わせると腹がよじれるほど笑える音声が作れるのでおススメ。
なんか、「ここが地獄か……」って感じしてよいよね。
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くろ州の合成音声備忘録
具体的なサウンドフォントの使い方を説明しましょう。(サウンドフォントがわからない方はこちらへ)
(1)サウンドフォントプレーヤーを拾ってくる
サウンドフォントプレーヤーもいくつかありますが今回は最もシンプルな「sfz」を使いましょう。
こちらのページからダウンロード可能。
真ん中あたりの「win 32 VST」です。
(2)REAPERに登録する(登録方法がわからない方はこちらへ)
今回は「sfz」が32bitアプリなので「ProgramFiles」ではなく「ProgramFiles(x86)」の中の「vstplugins」の中に移してください。
(3)呼び出し(呼び出し方がわからない方はこちらへ)
(4)音源選択
「FILE」の右側をクリックするとSoundfontの場所を聞いてくるので位置を指定してやると、ふつうのVST 同様に利用が可能となる。(サウンドフォントの入手方法はこちらを参照)
くろ州の合成音声備忘録
Soundfontはこちらのサイトでたくさん紹介されています。
今回は私の拙作を使っていただきましょう。
こちらでダウンロード可能です。
「SOLD.sf2」というのが本体です。というかそれしか入れてないのでダウンロードしたらそれが出てきます。
これは廃校になった学校からいただいてきた古~~いYAMAHAリードオルガンです。発音システムは鍵盤ハーモニカと一緒で、モーターを動かして空気を送り込みリードを振動させる仕組みです。
ベロシティのない楽器なのでベタ打ちでOK。空気を送るモーターのノイズも載りっぱなしです。古い楽器なので発音がもたついてますが、完全再現してます。
正直出来は最低なので「Lo-Fiなんです」とか言い訳しながら使うしかないです。
というのは置いといて。
サウンドフォントというのは本体は「.sf2」「.SF2」「.sfz」です。
でも上記のページからたどってダウンロードできたものはたいてい「.zip」「.rar」「.sfArk」「.sfpack」になっていることが多いです。
これらはすべて圧縮ファイル形式で、「.zip」「.rar」に関しては普通の形式なのでわざわざ説明しませんが、後の二つは専用の解凍ソフトが必要です。
それぞれそのまんま「SFARK」「SFPACK」というソフトです。これは自分で探しましょう。
最終的に「.sf2」「.SF2」「.sfz」になれば正解。
くろ州の合成音声備忘録
SoundFontというのは「音源の規格の一つ」です。
例えばVOCALOIDだったら
「音源」→「初音ミク」
「操作部」→「VOCALOIDEditor」
という風になっているところ、Soundfontは
「音源」→「Trumpet.sf2」
「操作部」→「sforzando」
という感じになっています。(.sfはサウンドフォントの拡張子。sforzandoはソフトウェアです)
わかる人に向けて簡単に言うなら「サンプラー用音源の規格」ですね。
無料DTMの世界ではかなりお世話になる代物です。
というのもサウンドフォントというのは
・たいてい無料
・無料VSTプラグインよりリアリティーがあり、アコースティック楽器に強い
という場合が多いからです。
わたしは新しくアコースティック楽器の音源がほしくなったとき、とりあえずSoundfontを探します。
使い方はまた今度としますが、こればっかりは自分の耳で聞いてみたほうがいいと思います。