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VOCALOIDの音域を広げる

2016.10.12(00:00) 61

VOCALOIDは推奨音域を外れるとかなり聞きづらい出力になります。高音に外れればキンキンした耳に痛い音になり、下に外れれば一気にこもって聞こえなくなります。

これを少しだけ改善する方法があります。

(1)打ち込み
 普通に打ち込みます。
VY1低音補正1 


(2)打ち替え
 聞きやすい高さまで移動します。
VY1低音補正2 

(3)PBS
 (2)で変えた高さと同じ値にします。例えば(2)で5高くしたなら、PBSは「5」に設定します。
VY1低音補正3 

(4)PIT
 「-8192(固定)」に設定
VY1低音補正4 
VY1低音補正5 

下方向へのシフトは結構うまいこと行きます。上方向は「少しは改善されるかな?」くらいのものです。

ちなみにこれをやると、PITで書くビブラートやしゃくりなどはできなくなりますのでノートの分割などで対応してください。

どうしてもビブラートさせたい場合は(2)で移動した高さより大きい値をPBSに設定してやり、計算してPITを決めます。例えば(2)で上に5シフトしたなら、PBSを7に設定してPITを-5890にすれば、PITに全音分の余裕ができるのでビブラート、しゃくりができるようになります。

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VY1Naturalの補正

2016.09.30(20:13) 50

こちらの記事で述べたようにVY1Naturalは高音と低音に音量の開きがあります。これの補正に使うのはJobPlugin「AutoCrossSynthesis」「TransferControle」です。

VOCALOIDSHOPで製品を購入するともらえるJobPluginですが、メールマガジンの登録でももらえるので頑張ってみてください。

このオートクロスシンセシスはどうも「音程によってパラメーターを決定している」ようなので、これを利用してみます。

(1)設定
ジョブプラグインのオートクロスシンセシスを実行します。設定は「Range」=64で「上下反転」にチェック

VY1B.png 
こんな感じになります。

VY1C.png 

 これをトランスファーコントロールでDYNに移動

VY1D.png 
すると、弱い低音域は大きく、強い高音域は小さくしてくれます。

聞き比べてみましょう。最初に流れるのが調声前、次に流れるのがJobPlugin適用後です。


「音程によってパラメーターを変化させたいとき」(BRIとか?)には常に使える技ですね。


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VOCALOID 英語ライブラリ調声の基本

2016.09.06(16:36) 13

英語ライブラリの調声の基本は

・発音調整
・タイミング調整
・BRI調整

です。

(1)発音調整

日本語の「あ」に近い発音が

「a」「@」「{」「V」……

二重母音や曖昧母音・二重子音なども含めると日本語とは比べ物にならないバリエーションがある英語ライブラリは、たとえ辞書の通りの発音記号で入力しても違和感のある発音になることが多いです。

逆に言うと「同じ音に対して多くの候補がある」ともいえます。

二重母音(aI)などを母音分割して(V I)に変えるといったことで発音がよくなったりします。
ほかに(@r)を(r)に変えるような大胆なこともあります・

英語調声01 

(2)タイミング調整

例えば一つのノートに「first」と歌詞を打ち込むと、そのノートには

「f」「@r」「s」「t」

という4つの発音記号が入ります。この状態ではどんなに気に入らないタイミングで「s」が鳴っても調整できません。

なのでこのノートを分割して

「f」「@r」「s」「t」

4つのノートにしてしまいます。

英語調声02 

こうすれば個々の発音のタイミングを調整できます。

ただし、これにとって分割された子音は無駄に強く発音されたりするのでVELやOPE・DYNで目立たなくする工夫が必要です。

(3)BRI調整

不明瞭に発音する、もしくは明確に発音せず流すことが多い英語においてその不明瞭さを演出できるのがBRIパラメーターです。

不明瞭にしたい部分を局地的に小さい値にしてやればすぐ不明瞭になります。


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VOCALOIDEditorをDAWと同期させる

2016.09.05(06:20) 7

「VOCALOIDEditor for Cubase」や「PiaproStudio」は一応DAW上でプラグインとして動きます。

しかし、

Cubase以外のDAWを使っていたり、「VOCALOIDEditor」を使っていると

DAWでのオケ制作とボーカル制作が同時進行できない!!

ということが起きます。

「どうしてもVOCALOIDEditorをDAWと同期させたいんだ」 という方はこちらのツールを試してみましょう。


この「V3sync」はありぱぱさんが開発してくださった「VOCALOIDEditorとDAWをReWire接続してくれるツール」です。


という方。大丈夫です。わかんなくても大丈夫です。

(わかる人向け)
VOCALOIDEditorはV2時代までReWire接続に正式対応していましたが、いろいろあってV3では見送ったらしいです。

この「V3sync」はVSTの形式をとってどうにかこうにか頑張ってDAWとのReWireを実現したようです。感謝!!

使い方(中級)

(1)上のありぱぱさんのページから「V3sync」をダウンロード

(2)zipファイルを解凍

(3)中にある「Setup.exe」を実行してインストール

(4)DAWとEditorを起動

正常に実行できていたら次からが可能になる。

(5)Editorのミキサーを表示し、音を出力したいトラックに「V3sync」を挿す。

V3sync 画面 

(6)DAWで新しく作ったトラックの楽器指定やエフェクト指定画面(DAWごとに異なる)で「V3sync」を指定。

V3syncOnREAPER 

(7)音が出れば正解。

出なかったらどこかで間違ってるかPCが悪い。

参考ページはこちら。

こっちのほうがわかりやすいと思う。名門サイト様ですし。


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VOCALOIDのOPEとGEN・BRI(発音のこもりを調整する)

2016.09.05(05:31) 6

VOCALOIDの調声をしていると「ここの発音もうちょっとヌケがよくならないかなぁ」ということがままあると思います。逆もしかり。

そういう時試してみると何とかなる可能性がないでもない手段を試してみましょう。

(1)OPEパラメーター
OPEパラメーターとは口の開き方(Opening)を調整するパラメーターです。
最大値127のときがデフォルトで、値を下げるとだんだん口の開きが狭くなります。

VY1で試してみましょう。最初に流れるのがOPE127。続いて流れるのがOPE0です。



……違い分かりました?

波形で見るとこんな感じ

VY1 OPE TEST JPG

実際のところほかのライブラリでもOPEで音はほとんど変わりません。
しかもこもらせる方向にしかエディットできません。

舌ったらずにしたいなら使えるかも。

(2)GENパラメーター
GENは声の年齢・性別(GenderFactor)を調整するパラメーターです。

難しいことを言えば違うのですが、 口腔やのどの締め方と大きくかかわってきます。
64がデフォルトで値を大きくすると男性的・年齢が高い・のどを緩めているように聞こえます。
値を小さくすると女性的・年齢が低い・のどを締めているように聞こえます。

この「GENの値が大きいとき」は悪く言うと「こもったように聞こえる」ともとれるわけです。
声がこもったときに値を小さくすればうまくいくかもしれません。

(3)BRIパラメーター
BRIは声の輝き・艶を調整するパラメーターです。
64がデフォルトで値を大きくすると明るい・輝きのあるように聞こえます。
値を小さくすると暗い・鈍いように聞こえます。

これも音を聞いてみましょう。今度は結月ゆかりです。
最初に流れるのがBRI64、続いてBRI0、最後がBRI127です。



こもってると感じたときには値を大きくするのが普通ですね。

この三つの中では(3)のBRIを操作するのが手っ取り早そうですね。

ただし、パラメーターではどうにもならないことが多いので

・歌詞を変える
・似た発音の別の音を使う
・TRYPHONE崩し(高等テクニック)

など別の手段を考えたほうがよさげです。


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VOCALOID調声上級
  1. VOCALOIDの音域を広げる(10/12)
  2. VY1Naturalの補正(09/30)
  3. VOCALOID 英語ライブラリ調声の基本(09/06)
  4. VOCALOIDEditorをDAWと同期させる(09/05)
  5. VOCALOIDのOPEとGEN・BRI(発音のこもりを調整する)(09/05)