VOCALOIDには使い方マニュアル本が存在します。商業出版本がAmazonでもいくつかヒットしますね。
UTAUにもかつてはムック本が2冊ほどありました。今はプレミアがついてますが。
じゃあCeVIOは?
ないんですよねー。ギリでONEのパッケージ版に小冊子が付属してますけど、商業出版のマニュアル本というには薄い。
これ、正直不自然じゃないですか? 確かに、公式のヘルプページが充実してるし、ユーザー互助会ページもあるし、そもそもそんなに複雑なソフトじゃないし、UIがかわる程度の更新もそこそこあるしで、マニュアル本を作る意味とか必要がそんなに濃いわけではない感じはする。
でも、欲しいじゃん?
実際のところ、DTMやオーディオ関連の書籍にCeVIOの特集ページが組まれることはたまにあります。
でも、私が欲しいのは「CeVIO本」なのだ。Sharpkey本やSinsy本も欲しいけども。
【CeVIO本を妄想しよう】
・CeVIOとは:紹介・概要・歴史パート
・開発元インタビュー
・基本の使い方
・クリエイターのテクニック:クリエイターが持つ技術を紹介
・周辺ソフト:CeVIOと連携するタイプのフリーソフト紹介
・キャラクター紹介
・ギャラリー:アートワークとか動画紹介とか
・クリエイターインタビュー
・簡単DTM講座:基礎のMIXとか作曲とか
欲しい。
【本がないなら作ればいいじゃない】
うちの家訓は「欲しいのにないものは自分で作れ」なので、金と時間に余裕があれば作りたい。
欲しい人員は
・CeVIO詳しいマン
・開発者様もしくは開発者さんにインタビューできる人
・トーク・ソングクリエイター
・周辺ソフト作者さん
・イラストレーター・MMDモデラー
・表紙・誌面デザイナー
・DTM解説者
・スポンサー:重要
他
今のところ金も時間もないのでしばらくやらないですけど、何となく協力者は募集したい気分です。
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くろ州の合成音声備忘録
作りました。内容
・CeVIO
/ Sinsy
・IA English C
・ボイスのバージョン
・歌詞打ち込み
・特殊記号
・音節分割
・発音記号編集
・VOL
・TMG
・Sinsy
・英語曲レパートリーの増やし方
くろ州の合成音声備忘録
2018年6月末にリリースされたCeVIO初の英語音源「IA English C」ですが、この度CeVIOユーザー互助会wikiでも有名な「おたまかざは」さんにプレゼントしていただいたので記事書きまくります。
CeVIO IA English C
— くろ州=情報整備士 (@96s_kM4osM) 2018年10月13日
夜明けと蛍(Mesさん英訳)
1番だけ pic.twitter.com/qEpXAhPBeH
【IA English C】
VOCALOID3音源として2012年に登場したIAですが、その後2017年4月にはCeVIOでしゃべれるようになりました。
で、2018年に今度はCeVIOでも歌えるようになったわけです。英語で。
【IA English Cの音源仕様】
言語:英語
音源:2ライブラリ(Natural/Powerful)
これもまたCeVIO初ですが、ライブラリが2個入ってます。
というのはまぁ正しいですが、実は「購入特典データ」っていうフォルダがあって、その中に「CeVIO_Voice_IA_English_C_Beta_(0.9.0)」というのが入ってます。
ここにもNatural/Powerfulが入ってるんですよ。
つまり、IA English Cには
・Natural1.0
・Natural0.9
・Powerful1.0
・Powerful0.9
の4つのライブラリが入ってるわけですね。
面倒なので以下N/Pと表記します。
N10は普通、結構落ち着いていて大人しめな声
P10は芯があって力んだ感じのはっきりした声
といった感じ。N09はN10との違いが分かりにくいですが、P09はP10に比べてさらに力強め。
【ボイスのバージョン】
CeVIOのいつかのアップデートで「ボイスのバージョン」っていう機能が追加されました。今まで使いどころがなかったんですが、IA English Cで使えます。
メニューバーから「オプション」に進むとこんなウィンドウが出ます。
ソング設定タブにある「ボイスのバージョン」を押すと、またウィンドウが出るのでバージョンを選ぶ。
なるほどなー。
【歌詞入力】
ナチュラルなイングリッシュでオーケー
I look into the sky drowning in the pale moonlight
※夜明けと蛍の英語訳版最初のフレーズ
って歌わせるなら
[I][look][in][-to][the][sky][drow][-ning][in][the][pale][moon][-light]
という風にノートを区切ればOK
途中「-(ハイフン)」で始まるノートがありますね。これは「音節分割」です。私が命名した。
ちなみにですが、日本語では使える「※」「’」は使えません。※では発音されなくなり、「’」は普通に「I'm」の「'」だと思われるだけ。裏声にしたいときは「$」を使う。
【音節分割】
英語は基本「1ノート1音節(シラブル)」です。上の例で言うと「drowning」という単語
意味がえぐいのは保留にしとくとして、読みは「ジュろーにん」的な。楽譜的に考えてこれを2つのノートに分けたいときに[drow][-ning]に分けるといった感じ。
要するに「音節でノートを分けるときにはハイフンを挟め」ということ。
3つ以上に分けるときも[no][-ti][-cing]のようにハイフンでつないでいく。
Q.ハイフンがないとどうなるか?
場合によっては発音が正しくなくなる。
「のーてぃすぃん」が「のーてぃきん」になったりする。
正しいままなこともある。
Q.音節の分け方は?
発音がちょっと変わるので調声上試してみる価値あり。
[drow][-ning]と[drown][-ing]では発音自体は同じだがTMG画面で見てみるとちょっとタイミングが違ったので(音も多少違う)調声テクニックとして気に入らなかったら分割位置を変えるというのはアリ。
英語の音節基本的に1ノート1母音あれば大体大丈夫なんですが、やってみたところ[dr][-oning]なんてありえない分割も可能でした。
【発音記号入力】
発音は記号での入力、編集も可能です。「音素で歌詞入力」モードにするといわゆるArpabetという表記方法に近い何かで入力が可能になります。なんだろう。
母音はArpabetっぽいけど子音はオリジナルっぽいのが見える。これマウスオーバーすると発音の例として単語が表示されるのでそれを見ながら発音のイメージをするとよいのでは? 親切設定
ここまでわかれば以降は日本語のときと大体同じ。母音が気に入らない場合はいろいろ打ち換えてみるとよいと思う。
【TMG】
CeVIOの大本命機能TMGは英語で活きる。
1.子音の位置が全部見える
2.二重母音のタイミング・推移がコントロールできる
3.内破音も作れる
例えば「straight」と打ち込むと
1.頭子音クラスタの[s][t][r]が全部見えて全部移動できる。英語音源の子音タイミングを最も細かくいじれるのはたぶんCeVIO。
2.この「ストレート」という単語、母音が[ey(えぃ)]という二重母音になっています。TMGなので、真ん中あたりのTMG線を前後することで「えーぃ」にも「ぇいー」にも「えい」にもできる。さすが。
3.で、尾子音クラスタの[t]を内破音、つまりははっきり「すとれいとぅ」って言っちゃわずに「すとれい」と発音を抑える歌い方にしたい場合。TMGで[t]部分をつぶすというのもあり(音素コントロールで消してもいいかもしれない)
このようにTMGは英語コントロールに向いているのです。
くろ州の合成音声備忘録
無料のCeVIO音源「ハルオロイド・ミナミ」がやってきました。
大型新人すぎます。
ソングエディタが無料じゃない以上音源だけ無料でもユーザーが増えるかと言ったら微妙ですが。
あと、もうちょっと万人受けするのが……
私は演歌とか大好きなのでいいんですけどね。この調子でVOCALOIDも無料音源一つくらい作ればいいと思うのですよ(Unity-chanは一応無料音源ですが)。
さて、では声を聴いてみましょう
ところどころ演歌っぽく、ところどころJ-POPっぽい歌い方になってますね。純粋に力量不足です。
演歌の調声方法に関しては私も無知なのでおいといて、
【特徴】
・サ行ハ行ファ行など「ディエッサーで削る系の子音」が長い
・ポルタメントのタイミングは早い
・母音結合の手間がない
・全体的にあとノリ
・調声によってどうとでもなる柔軟性
「ディエッサーで削る系の子音」はタイミング調整で短くすると目立たなくなります。
上昇型も下降型もポルタメントはかなり早め。
CeVIOは無調声でもそれなりに歌うといいますが、ア行は「常に発音しなおす」ので滑らかに歌ってほしい時にはタイミング調整が必須です。そういう意味では無調声ではうまいこと歌えてないと私は思っています。
そんな手間がハルオロイドには少ないです。そもそも程よくつないでくれます。
歌声自体は低音がよく利いて男性音源としてとても優秀です。「演歌風」に調声すれば演歌の声、「POPs風」に調整すればPOPsの声になり、あらゆるジャンルに使えます。柔軟性高し。
かなりいい音源だと思います。なぜ無料なんだ……(過去の音声を集めればよく、本人のギャラが発生しないから?)
くろ州の合成音声備忘録
CeVIO初の無料音源が誕生しました。その名も「ハルオロイド・ミナミ」
三波春夫さんの歌声をベースに作られたライブラリデス。CeVIOはおじさんが大好きなのだろうか。
三波さんは2001年にお亡くなりになりましたが、CeVIO音源としてよみがえったことになります。
これはUTAUやVOCALOIDではできないことなんですね。少なくともクオリティーが出ない。録音技術が少なくとも15年以上前のものなので。
例のごとく「ハルオロイドの”声”は三波春夫の”声”ではない」、要するにサンプリングはしないので、その人が歌っている音声が「残っているだけ」で作れるのです。
ハルオロイドのプロフィールには【好きな音楽】:オールジャンルとあります。
得意ジャンルとは誰も言ってないのですが、割とオールジャンル行けます。調声次第でなんにでもなるみたいで、これからが楽しみです。
何気に製品の男性音源は初めて使います。