正直発売日が初音ミクV4Xの一か月前ではそれに向けて資金繰りしている人々もいる中、厳しいんじゃないかと思っていたんです。デザインもかなり奇抜ですし。
しかし、開けてみるとその高性能ぶりに度肝を抜かれましたよね。声を聴いてみましょう。
VOCALOIDというのは調声師の腕次第でも声が全然違うので、実は「自分で触ってみたら思ったよりすごくなかった」ってよくあることですが、それが全くないので見ていきましょう。
1)音域
ウナの一番の強みでもある「3オクターブと1音の音域」は現在VOCALOIDでは最大です。ちなみに次点は3オクターブのkokoneさんです。
まずはSpicyの中音域。フレーズはテキトー
かなり主張します。「あ」と「お」があいまいになりがち
で、まさかのオク上
どうにか歌えるだと……!?
これ普通のVOCALOIDではことばかどうか怪しいレベルになる音域ですよ
ちなみにオク下
別人のような少年っぽい声ですが普通に歌えてますね。ほかの音域とのなじみが悪いということはないです。
これが3オクターブの力。これはすごいぞ。
2)豊富すぎる素材集
権利の関係でのせられませんが、ウナのインストールディスクには音声素材と素材絵が結構入っています。これを活用した動画も結構見ますね。
個人的には発声の安定とか波形の美しさを見て楽しんでいました。驚きました。音声素材とVOCALOIDの出力のなじみがよいのもポイント高いですね。
3)クロスシンセシス
主張の激強い「Spicy」とかわいげのある「Sugar」を混ぜても使えますがうちにはkokoneさんというインターネット勢がいるのでkokoneさんとクロスシンセシスして「ここねうな」と命名してみたところかなり良かったです。
kokoneさんをベースにウナをジョブプラグイン「オートクロスシンセシス」で混ぜると「音程が上がるにつれて力強くなるkokoneさん」が出来上がりました。
良いデモが上がったらまた張り付けるので!
【まとめ】
音街ウナは良いぞ。
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くろ州の合成音声備忘録
2017年6月18日に会長ロイドが誕生日を迎えたので音源のアップデートを行いました。よろしくお願いします。
【配布動画】
例のごとく連続音&CVVC切り出し済みです
何も考えずUARダウンロードしてね。
ダウンロードしたUARはダブルクリックかUTAUへD&Dすればインストールできます。
※HI(C4)のoto.iniに修正あり。上のリンク内の「修正版oto.ini」内のoto.iniを会長ロイド「HI」フォルダの中に書き換えてくださいませ。
【変更点】
・3音階になった
・ハイトーンに表情音源「Power」と「Falsetto」を追加
・「x 〇’」で母音が脱落する機能をなくした
・ロングトーン音素「x -」を追加
・語尾息「x R」追加
・ブレス34種付属
・「会長ロイド2016」が「会長ロイド」に名称変更
・キャラ設定がついた
・UTAU以外のソフトでも利用許可(目的のソフトの規約に従えば)にした
【設定】
名前:会長ロイド
通称:CHOLOID(ちょろいど)
本名:鴨音ギー
性別:男
年齢:20歳
趣味:ボカロオタク/百合漫画や壁が足りない漫画を読むこと/MMD
役職:ボーカロイドサークルの会長を務める
くろ州の合成音声備忘録
中の人の立場になった時、UTAU音源の収録台本は一定のテンポ(BPM)で収録しますが「どれくらいのテンポで収録するか」には様々な視点と好みがあります。
現実的なところでは肺活量や発音の面で向き不向き好き嫌いのあるものですが、こんな考え方があるようです。
「高めBPMで収録したらテンポの速い曲向きの音源になり、低めのBPMで収録したらテンポの遅い曲向きの音源になるのでは?」
高いBPMでの収録は自然にテンションが上がるとか低いBPMでの収録では落ち着いたテンションになりやすいという部分の違いもあるかもしれないというのは今回置いておいて
今回は子音の長さに着目します。
テンポによって子音の長さが変わるならテンポの遅い曲を収録時のBPMが高い音源で歌わせたら子音の長さが合わないのでは? その逆もあるかもしれません。
という話を聞いたので実験してみました。
【方法】
・台本は「_あかさたなはまやらわがざだばぱ」
・BPM=100, BPM=120, BPM=150でそれぞれ収録
・子音ごとに直前の母音が終わった時点から直後の母音が始まるまでの時間を計る
→子音の長さがそこそこ違うならBPM別音源はこの点において意味がありそう
→子音の長さが同じならBPM別音源はこの点では意味がなさそう
子音の長さという言い方は正確でないですね。
全体の発音時間はBPM=100 → 9秒, BPM=120 → 7.5秒, BPM=150 → 6秒
BPM=68とかBPM=180とか極端なものも録ればよかったと後悔しながら。
【結果】
測定の結果はこちら。縦軸単位は(ms)
私の発音癖もあるでしょうが、BPMが上がるにつれて子音の長さが短くなるものと120の時にのみ長くなるものができました。
【まとめ】
とりあえずそこそこ違う(と私は判断する)のでこの点でBPM別音源には意味がありそうです。
汎用性の高い音源というよりはジャンル特化型音源を作るときによさそうです。