2018年6月末にリリースされたCeVIO初の英語音源「IA English C」ですが、この度CeVIOユーザー互助会wikiでも有名な「おたまかざは」さんにプレゼントしていただいたので記事書きまくります。
CeVIO IA English C
— くろ州=情報整備士 (@96s_kM4osM) 2018年10月13日
夜明けと蛍(Mesさん英訳)
1番だけ pic.twitter.com/qEpXAhPBeH
【IA English C】
VOCALOID3音源として2012年に登場したIAですが、その後2017年4月にはCeVIOでしゃべれるようになりました。
で、2018年に今度はCeVIOでも歌えるようになったわけです。英語で。
【IA English Cの音源仕様】
言語:英語
音源:2ライブラリ(Natural/Powerful)
これもまたCeVIO初ですが、ライブラリが2個入ってます。
というのはまぁ正しいですが、実は「購入特典データ」っていうフォルダがあって、その中に「CeVIO_Voice_IA_English_C_Beta_(0.9.0)」というのが入ってます。
ここにもNatural/Powerfulが入ってるんですよ。
つまり、IA English Cには
・Natural1.0
・Natural0.9
・Powerful1.0
・Powerful0.9
の4つのライブラリが入ってるわけですね。
面倒なので以下N/Pと表記します。
N10は普通、結構落ち着いていて大人しめな声
P10は芯があって力んだ感じのはっきりした声
といった感じ。N09はN10との違いが分かりにくいですが、P09はP10に比べてさらに力強め。
【ボイスのバージョン】
CeVIOのいつかのアップデートで「ボイスのバージョン」っていう機能が追加されました。今まで使いどころがなかったんですが、IA English Cで使えます。
メニューバーから「オプション」に進むとこんなウィンドウが出ます。
ソング設定タブにある「ボイスのバージョン」を押すと、またウィンドウが出るのでバージョンを選ぶ。
なるほどなー。
【歌詞入力】
ナチュラルなイングリッシュでオーケー
I look into the sky drowning in the pale moonlight
※夜明けと蛍の英語訳版最初のフレーズ
って歌わせるなら
[I][look][in][-to][the][sky][drow][-ning][in][the][pale][moon][-light]
という風にノートを区切ればOK
途中「-(ハイフン)」で始まるノートがありますね。これは「音節分割」です。私が命名した。
ちなみにですが、日本語では使える「※」「’」は使えません。※では発音されなくなり、「’」は普通に「I'm」の「'」だと思われるだけ。裏声にしたいときは「$」を使う。
【音節分割】
英語は基本「1ノート1音節(シラブル)」です。上の例で言うと「drowning」という単語
意味がえぐいのは保留にしとくとして、読みは「ジュろーにん」的な。楽譜的に考えてこれを2つのノートに分けたいときに[drow][-ning]に分けるといった感じ。
要するに「音節でノートを分けるときにはハイフンを挟め」ということ。
3つ以上に分けるときも[no][-ti][-cing]のようにハイフンでつないでいく。
Q.ハイフンがないとどうなるか?
場合によっては発音が正しくなくなる。
「のーてぃすぃん」が「のーてぃきん」になったりする。
正しいままなこともある。
Q.音節の分け方は?
発音がちょっと変わるので調声上試してみる価値あり。
[drow][-ning]と[drown][-ing]では発音自体は同じだがTMG画面で見てみるとちょっとタイミングが違ったので(音も多少違う)調声テクニックとして気に入らなかったら分割位置を変えるというのはアリ。
英語の音節基本的に1ノート1母音あれば大体大丈夫なんですが、やってみたところ[dr][-oning]なんてありえない分割も可能でした。
【発音記号入力】
発音は記号での入力、編集も可能です。「音素で歌詞入力」モードにするといわゆるArpabetという表記方法に近い何かで入力が可能になります。なんだろう。
母音はArpabetっぽいけど子音はオリジナルっぽいのが見える。これマウスオーバーすると発音の例として単語が表示されるのでそれを見ながら発音のイメージをするとよいのでは? 親切設定
ここまでわかれば以降は日本語のときと大体同じ。母音が気に入らない場合はいろいろ打ち換えてみるとよいと思う。
【TMG】
CeVIOの大本命機能TMGは英語で活きる。
1.子音の位置が全部見える
2.二重母音のタイミング・推移がコントロールできる
3.内破音も作れる
例えば「straight」と打ち込むと
1.頭子音クラスタの[s][t][r]が全部見えて全部移動できる。英語音源の子音タイミングを最も細かくいじれるのはたぶんCeVIO。
2.この「ストレート」という単語、母音が[ey(えぃ)]という二重母音になっています。TMGなので、真ん中あたりのTMG線を前後することで「えーぃ」にも「ぇいー」にも「えい」にもできる。さすが。
3.で、尾子音クラスタの[t]を内破音、つまりははっきり「すとれいとぅ」って言っちゃわずに「すとれい」と発音を抑える歌い方にしたい場合。TMGで[t]部分をつぶすというのもあり(音素コントロールで消してもいいかもしれない)
このようにTMGは英語コントロールに向いているのです。
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