一部の歌声合成ではエディター内でボーカルを作り切るということが可能になっていますが、割と奥の歌声合成ソフトではエディター上でピッチを描く等々のエディットができない場合が結構あります。
Sinsyはそもそもエディターがないからボーカル編集できないし、歌うボイスロイドやAlter/Ego、LaLaSongなんかはエディターでピッチを編集するのがすこぶる面倒だったりします。
その辺をどうにかするのが「VocalShifter」です。
【できること】
・ピッチを直接描いて編集できる
・ジェンダーを自由に描いて編集できる
・音量を大まかに/かなり細かく編集できる
・タイミングを編集できる
ちなみに無料で使えるのはVocalShifter LEのほう。LEがつかないほうは2000円くらいで音質が良くなるらしい。
【ピッチ】
上の画像にも見えている黄色とオレンジの線がピッチカーブです。編集方法は主に3つ
範囲選択
範囲を選択して、ピッチを一気に上下させたりケロケロさせたりする。
右クリックから「ピッチ平滑化/平均化」「ビブラート付加」「ケロケロボイス」「自動補正」など様々な編集/補正が可能。
鉛筆/直線
ピッチを手描きで編集できる。Sinsy他歌声合成から書き出したファイルのピッチを編集できる。歌声合成上達ポイントとして「全部エディターでやらんでもええんやで」というのがあって、VOCALOIDにしてもUTAU/CeVIO他何にしても、全部エディターでやろうとするとむしろ難しいポイントがいくつかあります。そういうのは無理にエディターで全部やらなくてもこういうツールでやっちゃっていいんです。
ノート編集
ピッチをノートで表示して
簡単に編集できる。どちらかというと生歌の補正によく使う。
【FRM(フォルマント)】
歌声合成界隈ではジェンダーといわれることが多いアレ。CeVIOの声質やUTAUのgフラグよりも自由度が高いがVOCALOIDとそんなに変わらないので使うか使わないか人により分かれそう。
【VOL】
ざっくりボリューム。子音を小さくするとかクレッシェンドデクレッシェンドを作るのではなくAメロとBメロとサビの音量差を作るとかそういう用途に向いている。VOCALOIDのDYNとほぼ同じ。
【PAN】
DAWでやればいいと思うので私は使わない
【DYN】
詳細なボリューム。子音を小さくするとかクレッシェンドデクレッシェンドを作るのに向いているが逆にABメロサビの音量差を作るのは苦手。CeVIOのVOLとほぼ同じ。
【TIME】
タイミング。音素を引き延ばしたり縮めたりする。小さい「っ」を作ったりなんだりする。再生カーソルを移動させて右クリックから「再生位置に制御点追加」で制御点を量産してそれを前後させてタイミング補正なりなんなりします。超めんどいのでタイミング補正はいらないようにしてほしい(特に歌い手)
これだけ使えばあらゆる歌声合成を十分に調声できる。
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