最近、私が事あるごとに主張するので、UTAUに「UTAUカスタム立ち絵」というのが生まれだしました。
UTAUカスタム立ち絵というのは、表情なり服装なりを自由に組み合わせて、差分をたくさん作れちゃう立ち絵のことです。VOICEROID界隈では普通の文化だけどUTAU文化圏にはなくて、でもUTAUの人はそういうの好きそうだな~とか思ってたんですが、この前、朱音イナリのカスタム立ち絵が登場したんですよ。
この立ち絵、口の差分をちゃんと作れば口パクさせることができるので、「HANASUとかカバー曲動画で口パクさせられたら幸せじゃね!?」って思ってたんですが、それにはLABファイルが必要だったのです。
LABファイルというのは、音素のタイミングが書いてあるファイルです。「何秒から何秒まで[a]の音が鳴ってる」という情報がずらーっと並んでます。これを使えば自動で口パクさせることができるんですよ。逆に使わなければ自分で音素のタイミングを計ってちまちま手作業で配置しないといけなくなります。
最近まで、LABを書き出せるのはCeVIO(とKotonoSync)だけだったので、UTAUカスタム立ち絵ができてもLABが作れないという状況にありました。
が、3月6日に歌うボイスロイドや歌うCeVIOトークなんかをやっている「アウクシ」さんがこんな動画を出しました。
音声からLABが書き出せる! これでUTAUの民がUTAUとAviUtlで口パク動画を作る環境が整いました。
【やってみた】
できてるよ! pic.twitter.com/m1uXEmkaBd
— くろ州=歌声合成好き (@kM4osM_96s) 2019年5月25日
こうなります。さすがに全自動というわけにはいかないが、いちいちPNGを書き出してちまちま音を聞きながら配置して……という作業はやってない。
【用意するモノ】
・口パク立ち絵
目の差分、口の差分が十分そろったカスタム立ち絵を用意します。たいていないので自分で作るか、カスタム立ち絵の良さを推しの中の人に布教して作りたくさせましょう。
・UTAU
HANASUや歌を作りましょう。必要なのは出力音声だけ。ちなみに、上の動画で使った音声はUTAUプラグイン「はなしたい」で土台を作って簡単に調声したものです。ゼロからやるより簡単なのでHANASU初心者におススメ。
・Wav2Lab
口パクに必要なLABファイルをWAVから生成してくれる。ダウンロードは上の動画からたどってください。こっちは超簡単操作なので説明なし。
・AviUtl
動画作るのに使う。
・PSDToolKit
AviUtl用のプラグインです。AviUtl上でPSDファイルを扱えるようにする機能がある。自動口パクや自動瞬きはこのプラグインがやってくれる。神。
【作り方】
1.カスタム立ち絵を用意します
なければ作ります。上の記事を参考に。
2.音声を作ります
頑張ってください。
3.LABを作ります。
2.で作った音声をWav2Labに投げるだけです。
4.AviUtlにあらかじめPSDToolKitを入れておきます
プラグインは入れとかないと使えない。
5.AviUtlでプロジェクトを作ってファイルを配置
1.で用意した立ち絵.psd
2.で作った音声.wav
3.で作ったLAB.lab
これらをAviUtlのタイムラインに配置。3レイヤー使って同じタイミングに置いておく。
口パクのタイミングや母音の種類が間違ってたら適宜修正。
6.立ち絵にアニメーション効果を2つ追加
アニメーション効果「目パチ」
アニメーション効果「口パク(あいうえお)」
アニメーション効果「描画」
の順でアニメーション効果をつける
7.こっから後の説明めんどい
正直PSDToolKit本家さんの説明を読んでほしい。
立ち絵のテキスト欄「lipsync =」のところにLABファイルを置いたレイヤーの番号を記述sh……やっぱめんどいのでもうやめ。
と、このようにやっていけば自動で口パクさせることができるのです。慣れれば秒で設定できる。
音声からLABを作る方法はどうしても完ぺきではないので、今UTAUの誰かが作ってくれているであろう「Ust2Labプラグイン」的なやつの登場を待つ。
ともかく、ようやくスタートラインに立てるぜ!
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