この記事では、私がSinsy(f00005j)を調声する過程を事細かに記録していきます。作業を進めるたびに更新していくので、最初のうちは分量少ないし、何回も更新かかるしで見るのめんどいかと思いますが、見たい場合は頑張ってください。
【1.打ち込んで仮MIXまで】
・打ち込みます
CeVIOでベースとなるシーケンスを組み立てます。基本的にベタ打ちですが、歌詞コントロールに細かいテクニックがあります。
仮歌ボーカリスト
ONEと歌い方が近いので、打ち込みではONEを使います。ささらさんは結構違うのでイメージが離れやすい。
「’」と「っ」と「ー」
Sinsyでは「’」と「っ」と「ー」が使えるので必要に応じて使いまくります。Sinsyの「’」は母音脱落。「っ」は破裂音の前でだけ使います。歯擦音や摩擦音の類は「っ」ではなくてVocalShifterのTMGで伸ばすので、ここではスルー。鼻音はVSで引き延ばすとやぼったくなってしまうので、直前に「ん」を長めに入れておいて、あとで必要に応じて短くします。
母音を母音で分割するのと「ー」で分割するのとは一応使い分けます。f00005jの場合、この二つにはそこまで差がないですが、母音が連続するときでもあんまり言い直さない歌い方をするので、大体母音で分割していいです。気になったら「ー」で生成しなおす。
「ー」分割は、長めのしゃくりあげやフォールをするときに使います。基本的にVSやWAVES TUNEといったピッチ系ツールで調声するので、派手にいじると音声の劣化が目立ってしまう。長めのしゃくりがある場合は、初めからVOCALOIDと同じように「ー」分割してしゃくりを作っておいた方が劣化が抑えられる。
スラーとブレス
スラーもブレスも使えます。スラーは使えてもほぼ効かないので気休め程度に。「ー」を使うときに一つ前のノートとまとめてスラーを掛けたり、鼻音を伸ばすときに直前の「ん」とまとめてスラーを掛けたり、二重母音を作りたいときに使います。
ブレスは音量が小さいので、息を吸ってる音を出したいときというより、細かい無音を作りたいときに使います。声紋閉鎖(のど切り)をやりたいときに使えたりします。
語尾息
VOCALOID的に考えて「あは’=ah」という風にしても語尾息は作れますが、あんまり音質が良くないので、ノートをちょっとだけ伸ばして放置します。これは、あとで囁き化ツールを使って語尾息を作るため。
・Sinsyページにアップロード
XML書き出し
CeVIOでXML書き出し。特に注意点ナシ。
ボーカル設定
私のお気に入りはf00005jで、声質が0.50です。ピッチシフトは、発音が気に入らなかったときに-2キーとかにして発音が変わるか試すときに使う。気に入った発音になったらピッチシフトして使う。
XMLをUP&ダウンロード
XMLを指定して送信ボタンを押せば、サーバー側で合成が始まる。出来上がったら「wav」リンクを右クリックして「名前を付けて保存」でダウンロードする。
・仮MIX
私はここで簡単にMIXします。で、発音や音程が気に入らないところを探す。相性のいい曲だと、この時点でもう大体完成で良くね? ってなる。
【今日はここまで】
結構考えることありますな。この後は
・KotonoFaderでクロスシンセシス(二重母音作ったり)
・VSでタイミング調声(促音作ったり)
・ToWhisperでブレシネス調声(語尾息作ったり)
・DAW、UTAUでパワー調声(裏声や力み作ったり)
・WAVES TUNEでピッチ調声
・DAWでボリューム調整、ジェンダー調声、グロウル調声
という順で、歌声合成に関する知識と経験とツールを全力で投入していきます。
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