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内破音

2017.04.10(11:03) 138

「いっっっっっっっっっった!!」と発音してみてください。

この「っ」が内破音です。

正確には違いますが。もう少し正確に説明しましょう。

「いっっっっっっっっっった!!」と発音するときに、「っ」の状態で止めてみて舌の位置を確認してください。

「い」を発音した後すぐに上の歯茎に舌先をあてて音を止めてますね。

「あっっっっっっっっっっか!!」と発音したらどうでしょう。

「あ」の発音のすぐ後に下の後ろのほうで音を止めてますね。

「いっっっっっっっっっっぱ!!」と発音した場合は

「い」の後すぐに口を閉じて音を止めてますね。

つまりは「発音が違う」わけです。

「内破音」は「破裂音の破裂しないやつ」です。

破裂せずに内にとどめた状態ですね。

聞き比べてみましょう。

1個目が「k」の内破音
2個目が「p」の内破音
3個目は内破音ではないので今回はスルー
4個目が「t」の内破音

後半ではそれぞれ破裂音として発音しています。

発音が違ったのが聞き分けられましたか?

UTAU調声の時「あっか」を
akka01.png
と打つと、内破音が再現できていません。

CVVC音源の「a k」音素を使うか、連続音化して「a か」の子音速度を下げると内破音が再現できます。
akka02.png  


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帯気音化

2017.04.10(10:33) 137

いきなりですが、
日本語で「ペン」と発音してみてください。
次に英語の「pen」を発音してみてください。

正しく発音すればこの2つの「p」の発音が「別のものである」事がわかります。

日本語で「ペン」と発音した場合
「p」の後すぐに「e」がきて「N」で終わるでしょう。

対して英語で「pen」と発音すると
「p」の後少し間があって「e」が来たあと「n」で終わります。

つまり、「e」の発音が遅れるのです。

そしてこの「間」には「h」のような息成分でできた音が挟まっています。

これが帯気音化(有気音化とも)です。

聞き比べてみましょう。

最初の「た」は帯気音化なし。
2番目は軽い帯気音化。
3番目がかなりの帯気音化。

「母音が遅れ」て「hが挟まる」のがわかったと思います。波形を見てもわかりやすいです。
帯気音図 
帯気音化は基本的に無声破裂音の行(か行、た行、ぱ行など)で起こります。

破裂音のいわゆる「破裂」部分を「バースト」と呼びますが、バーストから母音(有声音)までの長さを「VOT」と呼びます。帯気音化した発音はこのVOTの値が正の方向に大きいです。

歌唱表現としてもそこそこ使われるのでUTAU音源に組み込んでみてもいいかもしれません。


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日本語の「ら」の発音

2017.04.10(10:10) 136

日本語の「ら」行は世界的に見ても珍しい発音です。

英語を習っているとよく「ローマ字では『ら』を『ra』って書くけど、どっちかというと『la』だよね」とか「日本語の『ら』がうまく聞き取ってもらえないときは『da』と発音するとよいことがある」とか言われます。

正直、私としては日本語の「ら」には「ra」「la」「da」の性質が少しずつ含まれていると思います。

日本語の「ら」行の子音は多くの場合「そり舌はじき音」といってVOCALOIDでは「4」と書かれる音です。

これは
・「r」ほどではないにしても少し下を巻き
・「l」のように舌を硬口蓋前目に着け
・「d」ほどでは内にしても少し破裂(はじく)
発音です。

イマドキの若者の間では発音に変化が起きて「はじき」の成分が弱まって、英語の「l」に近づいているようです。

「ら」を聞き比べてみましょう

1.日本語の「ら」。現代日本人が使う英語の「La」に近い発音。少し違うがX-SAMPAでは「4 a」
2.英語の「Ra」。舌を巻いて口の上に近づけるだけの「ら」。そり舌接近音。「r\' a」
3.英語の「La」。舌を巻かずに口の上につけるが舌の両端はどこにも触れていない「ら」。歯茎側面接近音。「l a」
4.スペイン語の「Ra」。巻き舌。歯茎震え音。「r a」 

かなり誇張した発音になっています。


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VOCALOID音圧戦争とラウドネス

2017.03.16(17:03) 132

VOCALOIDが起こってから早十年。音圧戦争といわれる戦いが特に激しく途切れることなく行われてきた。

結論から言うと

大事なのは「聴き手にどう聞こえるか」である。

【音圧とは】
下の図を見てください
VU1.png 
ステレオ音源なので2列で1セットです。

上のセットと下のセットの波形を見比べてみるとかなり違うように見えますが、この2つは全く同じ曲の波形を表しているのです。

下の波形は上の波形に対して「音圧あげ」の一連の加工を施したものです。

「音圧」を視覚的に簡単にとらえるならこの「面積」といってもよいでしょう。青い部分(波形)の面積が大きいほうが「音圧」が高く、面積が小さければ「音圧」が低いと判断できます。

上の波形に比べて下の波形は音が大きい時間が長いというのはわかりますね? 下の波形はほとんど常にいっぱいいっぱいの音が出ています。

ということはこれらを聞いてみたときにどちらがより大きな音に聞こえるかというと、音が大きい時間が長い下の波形ということになります。

「音圧」というのは人間が感じる音の大きさの基準の一つです。機械での計測の結果音が大きい時間が長いものが「音圧が高い」状態です。

しかし、全編を通したとき最終的に「音量の最大値」は両者とも同じなのです。上の波形はほんの一瞬だけ音量の上限に達しています。

この音量の上限値の中でどれだけ大きく聞かせられるか。それが音圧戦争なのです。

なぜそれがそんなに重視されるかというと「音がでかいほうが迫力がある」からです。

木管5重奏と和太鼓パフォーマンスとでは音だけでも迫力が全く違います。


【ラウドネスとは】
日本語に直訳すると「おおきさ」だが、詳しく言うと「人間の聴覚を基準にした音の大きさ(の平均)」のことを指す。

人間の耳は機械とは違うので

・4.41万分の1秒の精度で音量を65536段階で感知する
・どんな高さの音も同じ基準で測定する

とかそんなことはできないのです。一瞬の大きな音は割と聞き逃すし、音の高さによって聞こえやすさが違うのです。女性の甲高い声と男性の野太く低い声では同じ音量でも女性の声のほうがよっぽどよく聞こえるのです。

というわけなので瞬間的な音の大きさはある程度無視して、音の高さによる聞こえ方の違いも考慮した音の大きさの基準ラウドネスです。


【聴き手のボリューム操作】
音楽TVなりプレーヤーなりで聞いてる人はボリュームを上げ下げしてちょうどよく聞こえるように操作しますね。

ここで重要なのが、

「聴き手は音圧を基準にボリュームを操作するのか、ラウドネスを基準に操作するのか」

ということです。正解は後者。なぜなら「ラウドネスは人間の聴覚を基準にしているから」

音圧戦争には実は見落とされがちな前提条件があり、それというのが

「聴き手の環境でボリュームのつまみが同じ位置にある」

ということなのです。ボリュームのつまみが同じ位置にあれば音圧が高いほうが大きく聞こえます。

でも実際には変えますよね。どのように変えるかというと「同じ大きさに聞こえるように」

この時、音圧が高い曲と低い曲はどちらが「音楽的か」という話になります。
ラウドネスを同じにした状態で先ほどの波形を見比べてみましょう。
VU2.png 
下の波形が「音圧が高かった」波形です。もちろんラウドネスが同じなので聞いたうえではだいたい同じ大きさに聞こえます。

違ってくるのはダイナミクスです。

上の波形では落ち着くところは小さく、盛り上がるところでは大きくなっていて曲にメリハリがあります。対して下の波形では常に大体一定。落ち着いていても盛り上がっていても同じなのです。

また、音圧を上げると「音量の大きいところを叩き潰して均した感のある音」になるとか「アタック感がなくなる」とかいう弊害があるのですが、その影響も受けてしまっています。

つまり、「聴き手にボリュームつまみを操作された場合音楽的なのは音圧を上げていないほう」なのです。

もちろん音圧あげを表現として使うジャンル・場合はそれでいいでしょう。

アルバムCDのマスタリングの段階でも聴き手が曲ごとにボリューム調整する面倒をなくすためラウドネスを統一するようにすることもあります。


【音量の自動調整】
ボリュームつまみをいちいち変えるのは面倒なのでCDやTVのラウドネスには基準がありますが、CDの場合は時代によってもかなりラウドネスが違うので「音量の自動調整」機能で対応するサービス・ソフトウェアもあります。

はっきり「ラウドネスを基準に調整しています」と言っているとは限りませんが、ラウドネス基準で自動調整する機能があるらしいのは

・iTunes
・YouTube

のようです。ニコニコ動画はラウドネスに関する記述が見つからなかったのでPeak(音量)基準なのかもしれません。

つまりニコニコでは音圧あげしても十分効果があるが、YouTubeやiTunesでは音圧あげしないほうが音楽的かも、ということ。


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UTAUカバーを公開するときの権利・許諾確認(著作権に関する注意点)

2017.03.15(20:19) 131

著作権はいろいろ基準が面倒でわかりにくいですね。今回は「VOCALOID・UTAU曲のUTAUカバー」を公開するときに限って著作権のお話をしましょう。

【基本】
この世界は割と著作権の考え方が緩いので違反を起こしても目をつむってもらえたり、少なくとも文句は言われないことが多いですが、「権利確認しとけば安心」なのは確かです。これ以降かなり長文になりますが、たいていここまで深く厳密に考えないといけないことはまずないので片隅にとどめる程度の気持ちで読んでください。

また、規約・許諾文を読めばわかるようなことをいちいち聞くのは迷惑なので規約・許諾文の熟読は必須です。

今回はマナーのお話ではなくあくまで手続きのお話です。ピアプロにお借りしますと言っただけではいけないとかそういう話ではないということです。

【楽曲の権利確認】
カバーをするときはほとんどの場合オケを拾ってきて、そこに自分の好きなボーカルをMIXしていくでしょう。

この時、まず、オケの利用許諾をとる必要があります。

・作曲者本人のピアプロから拾ってきた場合
  ⇒ダウンロード画面に出てくる規約に従いましょう

・作曲者本人がピアプロではないところで配布しているオケを拾ってきた場合
  ⇒配布場所・本人のプロフィールなどに規約が描いてあることが多いのでそれに従う

アレンジャーのピアプロから拾ってきた場合
  ⇒ダウンロード画面に出てくる規約と作曲者本人の規約に従いましょう

アレンジャーがピアプロではないところで配布しているオケを拾ってきた場合
  ⇒配布場所・本人のプロフィールなどに規約が描いてあることが多いのでそれに従う+作曲者本人の規約に従いましょう

ここでいうアレンジャーというのは、元の曲がEDMであるのをバンドアレンジやアコギアレンジしてオケ配布しているような人のことを言います。

いずれにしても本家様動画へのリンクは慣習として絶対必要となっているようです。ニコニコ動画ならコンテンツツリーへの本家様動画の登録も必要でしょう。

注目すべきポイント
・作曲者の名前表示が必要かどうか
  ⇒作曲者の名前を表示するよう言われたらもちろん表示してください。

公開可能とする場所(サイト)はどこか
  ⇒たまにニコニコ動画(やYouTube)のみで公開可能というものがあります。その場合はTwitterに動画を乗せるのはNGとなります(YouTubeに投稿した動画のURLをTwitterに張るのは許容される)

編集が可能か
  ⇒ここでいう編集は「楽曲の構成を変える行為」ととらえてOK。2番まである曲の2番を削って短くする行為やリミックスなどが該当する。UTAUカバーや歌ってみたは該当しないと言える(そのための配布行為であるととらえられるため)


【音源の権利確認】
カバーに使うUTAU音源の利用許諾を確認します。99%あまり考えなくても大丈夫ですが(そうじゃないと音源配布しない)以下の場合は確認してください。

・性的な表現
・暴力的な表現
・反社会的/政治的表現
・言語/思想関連表現
・キャラクターの変形/変質

このような表現を含む楽曲の時はUTAU音源の利用規約に禁止条項がある場合があるので注意してください。

また、UTAU音源の利用規約には2側面

・キャラクターのビジュアル/設定の利用に関する規約
・キャラクターの音声の利用に関する規約

があり、必ずしも許諾内容が同じとは限らないので注意してください。

キャラクターのビジュアルについては持ち物や服装など「最低限そのキャラクターだと判別するための条件」がそろっていなければいけないという場合もあります

キャラクターの音声に関しては別のキャラクターにCVとして歌声を提供できるかどうかという基準もあり、「PV中に出てくる既存のだれというわけでもないキャラクターに、UTAUの既存キャラの声をあてる場合」がこれにあたります。

つまり歌声のキャラクターとPVに登場するキャラクター(のビジュアル)が一致していないことが許されるかということ。これに関連して「歌声のキャラクター名称の明示」が必要かどうかも確認したほうがよいでしょう。

【USTの権利確認】
UTAUカバーでは「何処何処からustをお借りして再調声しました」ということが一般的によくあります。この時確認するべきことは

・UST製作者の名前の表示が必要かどうか
・USTの編集の有無を表示する必要があるかどうか

配布されたファイル群の中にREADMEがたいていあるのでそれで確認します。これらの記述がない場合は表示しておいたほうが安全です。

もう一つ注意したいのが

そのUSTの配布行為自体が本家の規約に違反していないかどうか

これを確認することはほぼ不可能ですが、配布場所に「本家様に配布許可をいただきました」とあるほうが安全です。これに関しては後述します。


【動画の権利確認】
UTAUカバーをする人はあくまでUTAU調声師ですので動画は作れない人も多いです。そのため本家動画を流用する場合も多いですが、これは基本的によくないです。理由は「権利確認ができていないため」。

オケはピアプロで許諾内容が明記されていますが、たいていの場合動画に関しては「そもそも配布していない」ことがほとんどです。配布していない以上カバー動画に使ってよいという許可が出ているとは言えません(ダウンロードできる状態にすることと配布することは少し違う)。

黙認されていることが多いですが一応本家様に確認したほうが安全です。特に、動画がキャラクターの一枚絵で構成されている場合ピアプロやニコニコ静画などから借りてきたものである可能性も高くそちらの規約違反になる可能性が微量レベルで含まれます。これに引っかかると本家様にも迷惑がかかる可能性があるので注意してください。

【画像の権利確認】
UTAUカバー動画を自分で作る際にキャラクターのイラストを借りてくることもよくあります。確認すべきは

・イラスト製作者の名前表示の必要性
公開場所(サイト)の制限
加工の可否

配布場所や配布ファイル群の中のREADMEに規約がある場合もありますが、イラストに関しては制作者のTwitter/Piapro/Pixiv/ニコニコ静画アカウントのプロフィールに規約が書かれている場合も多くこちらが見落とされがちなのでご注意ください。


【晒、ust公開の権利確認】
UTAUカバーの動画で悩んだときによくやる「UTAUの編集画面をそのまま動画にする」調声晒し動画や編集したustを配布する行動は楽曲の楽譜の一部を公開する行為なので、許諾を確認しなければいけません

基本的には本家様(特にUTAU経験のない場合)もあまり想定していない二次創作になる(カバー動画の作成までは想定しているだろうが)ので規約に書かれていないことがほとんどですから直接本家様に尋ねることになります。

本家様に許諾が得られた場合そのことを明示しておくと利用者も安心して利用できます。

有名なPさんであればそれなりに忙しいでしょうから権利確認は本当にわからないところを簡潔に回答しやすくなるような文章で失礼の無いよう尋ねるのがよいです。

UTAUの経験がない場合「UST」が何者かよくわからないことも多いので「VSQXのようなUTAUのシーケンスファイル」とかなんとか説明を加えたほうが親切です。


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著作権保有者に迷惑がかかって供給が断たれるなんてことにならないようそこそこ気を付けながら二次創作を楽しみましょう。では。


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  1. 内破音(04/10)
  2. 帯気音化(04/10)
  3. 日本語の「ら」の発音(04/10)
  4. VOCALOID音圧戦争とラウドネス(03/16)
  5. UTAUカバーを公開するときの権利・許諾確認(著作権に関する注意点)(03/15)
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